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農業に従事する女性たちの挑戦

今回は世界女性デーにちなみ、私たちが取り組むプログラムが女性たちにどのようなインパクトを及ぼしていくべきかをお話したいと思います。

 

4月から行われているMJBLの最初のプログラムへの参加者は、57%が女性です。彼女たちはネパール、アフガニスタン、バングラデシュ出身で、農家の子どもやPhD(博士課程)候補生であることから、今回の研修や学習を通じて出身国の発展に貢献できることを目指しています。

 

「私は農家の娘であることに誇りを持っています。」と、シャハンシラ・ジンバ・ラマさんは話します。「私は、自給自足ができる農家として成功をしたいという野望があります。」彼女は、MJBL実習生として、将来自国でオーガニックフルーツや野菜を作ることを目標としています。

  

どんな地域でも、農業は重労働でいくつものハードルを伴います。そして、これらの障壁は、性別や地域特定の問題が伴うとさらに複雑化します。FAOによると、途上国において財政活動が活発な女性ほど、農業の分野で働いています。しかし、女性は一般的に農業教育や研修、適切な労働環境、給料格差、市場での差別、土地所有に関する権利において不平等に扱われがちなのが現状です。

「世界の発展途上国における農業従事者の43%は女性を占めているが、実はこの数字は地域や国によっては年齢や社会的立場によってかなりのばらつきがある。アフリカやアジアにおいては、女性の農業従事者は半数またはそれ以上を占めていますが、いくつかの国での市場シェアは半数以下となっている。」(The role of women in agriculture, 2011より)

変化する社会や環境、文化、経済状況により世界の、特に発展途上国の女性の役割は常に進化しています。農業における男女平等という複雑な挑戦に取り組むためにも、業界における男女の根本的な違いについて考えるプログラムを計画し、実行することが最重要であると考えます。

 

ネパールのカカニ出身の実習生サムジャナ・ラマさんは、農業教育を適切に受けられない人を助けたいという夢があります。「日本での実習を終えて帰国をしたら、地域のコミュニティで学んだことや新しいスキルを共有したいです。」「そして、自分の土地でこれらの知識を有効に役立てたいです。また、農業が好きな若い人のやる気を奮い立たせ、モチベーションを高めていきたいです。」と、彼女は話します。

サムジャナ・ラマさんが実習に向けて日本語を学ぶ様子


発展途上国では、男性が仕事のために都会へと進出する一方、女性たちはより農業に従事するようになりました。しかし、女性は男性よりも平均12-13時間多く働いているのにもかからず、その努力は認知されておらず、仕事に見合った賃金が得られていないのが現状です(UN Women/World Bank, 2015より)。私たちの留学生奨学金事業と技能実習生・受入農家支援事業では、様々な立場の女性をサポートし、帰国後にしっかりと賃金に見合う仕事に従事し、祖国のコミュニティの生活が向上するよう、様々な機会を提供していきます。MJBLは、生産的な方法で世界の食糧システムを向上させること、そして経済的、環境的、社会的問題に立ち向かう女性の権利を向上させていくことに貢献していく所存です。